理学療法士って患者に対して本当はどう思ってるのかな?
好きな患者と嫌いな患者で、思っていることは違うの?「ウザい」とか思われてないかな?
こんな疑問に答えます。
私は理学療法士として15年間働いています。300人以上の患者さんを担当した経験があり、今回、アンケートで20名の理学療法士にも協力して頂きました。
- 好きな患者さんに抱いている本音
- 嫌いな患者さんに抱いている本音
- その時々で思っている理学療法士の本音
最後まで読んで頂くことで、色々な場面での理学療法士の本音を知れます。
また、「私ってどう思われてるかな」と気になっていたモヤモヤをスッキリさせることができるでしょう。
ぜひ、最後までお読みください。
【アンケート実施】20名の理学療法士が回答!口では言わない本音を暴露
現役の男性理学療法士20名に「患者についての本音」についてアンケートを実施。
アンケートだからこそ書かれた正直な意見が多かったのでぜひ参考にしてください。
「好きな患者」と「嫌いな患者」について分けて解説します。
1.好きな患者に対しての本音
まずは、好きな患者についての本音です。「どんな患者さんとリハビリするのが好きですか?」という質問をしました。
回答された結果はこちら。
- 可愛い患者:4名
- リハビリを頑張る患者:16名
可愛い患者
「可愛い患者」と回答したのは4名。理由は以下の通りです。
どうせリハビリするなら可愛い人が良い!
可愛い人だと普段以上に、リハビリの結果を出したいと頑張れる!
可愛い人や綺麗な人とリハビリしていると楽しい!
可愛い人とリハビリしているとこっちの気持ちが上がる‼︎
という、本音が回答結果でした。
アンケートだからこそ聞けた内容かと思います。理学療法士も1人の人間です。
ましてや、理学療法士は若い男性も多く独身もたくさんいるので、「どうせなら可愛い人がいい」と思うのが正直な本音ということが分かりますね。
可愛い患者に対してどう思っているのか詳しく知りたい人はこちらの記事をご覧ください。
リハビリを頑張る患者
「可愛い患者」よりも多く回答されたのが「リハビリを頑張る患者」でした。
理由を一部抜粋すると以下のような本音がありました。
頑張っている姿をみると助けになってあげたい
患者さん以上に頑張って、結果をだしてあげたいと思う
マッサージを求める患者も多く、リハビリを頑張っている患者を助けて上げたくなる
理学療法士の意見もちゃんと聞いてくれるので、こっちもやりがいが持てる
患者さんの目標に向かってリハビリができたときが楽しい
というような本音が回答されました。
確かに、私も「自主練習はどうしたらいいですか?」「こんな時はどうしたらいいですか?」と色々と質問された患者さんのときは、とても楽しくリハビリができました。
残念ですが、マッサージを求める患者や「ここが痛い」「あそこが痛い」と文句しか言わない患者さんのリハビリは正直、楽しくありません。
あなたもずっとネガティブな発言ばかりで何度も同じことを言う人と一緒にいても楽しくないですよね?
どうせなら、前向きに頑張っている人と一緒にいた方が楽しいはず。理学療法士も同じで、このアンケート結果の回答に現れていると言えます。
2.嫌いな患者に対しての本音
次に嫌いな患者に対しての本音です。嫌いな患者については色々な患者のパターンが回答されました。
- すぐに怒る患者:8名
- 不潔な患者・臭い患者:7名
- 偉そうにする患者:3名
- マッサージばかり求める患者:2名
1.すぐ怒る患者
すぐに怒る患者と回答したのは8名でした。すぐに怒るような人は、普段の生活から関わりたくないですよね。
理由には以下のような本音がありました。
機嫌をみないといけないのがめんどくさい
急に怒り出して何に怒っているのか意味が分からない
精神的に疲れるのではやく退院してほしい
スタッフみんなに迷惑なので、違う病院にいってほしい
自分自身の感情くらいコントロールしてほしい
という、本音が回答されました。
とても正直な本音だと思います。やはり、「怒る」という行動は周りの人にすごくネガティブな影響を与えます。
理学療法士を辞める多くの理由は「人間関係」です。理学療法士によっては、このような患者との関わりがトラウマとなり仕事をやめる人もいます。
2.不潔な患者・クサイ患者
不潔な患者と臭い患者は合わせて7名が、嫌いと回答しました。
理由には下記のような本音が書いてありました。
フケがベッドや枕の上にたくさん落ちていて汚い
ズボンにおしっこがついていて触りたくない
クサイ臭いが手にうつって最悪
裸足でリハビリに来るのが1番嫌い
私も色々な患者さんを担当して来ました。
- 1回のリハビリで何度もオナラをする患者
- パンツの下に手入れて股間をポリポリかく患者
- 大便を投げつけてくる認知症患者
不潔だったりクサイ患者は、結構な数います。リハビリとなると常に隣にいることになるのでかなり辛いんですよね。
仕事だからと割り切っていますが、どの理学療法士も本音はやはり嫌なんです。
なので、不潔だったりクサイと理学療法士に嫌われます。
3.偉そうにする患者
次に多かったのが偉そうにする患者で3名が回答しました。
理由として上がった本音は次の通りです。
聞きたくもない武勇伝を聞かされるとウザい
職員をバカにする感じが、頭にくる
「俺、すごいだろ」という話にいちいち反応しないといけないのがめんどくさい
患者さんの中には、女性を下に見る中年男性や高齢患者も多く、人として問題がある患者も多くいます。
1対1で対応しなければいけない理学療法士にとっては嫌な患者です。
4.マッサージばかり求める患者
マッサージばかり求める患者と回答した理学療法士は2名いました。
理由はこちら。
「もっと強く揉んで」「こっちも揉んで」と、注文が多くてせからしい
揉んで欲しいなら医療保険を使って病院に来ないで、マッサージ屋に行けと思う
という、本音でした。
「リハビリ=マッサージ」では、ありません。ここを間違って認識している患者は多いためこのような意見が上がるのでしょう。
また、何も考えずにマッサージをしている理学療法士がいるのも事実。
本来、理学療法士は関節の可動域を広げたり、痛みなく動けるようにしたりと様々なことにアプローチします。
もし、「リハビリ=マッサージ」だと認識していたら考えを正してもらえると助かります。
色々な患者がいて大変ですね
そうなんですよね。人間関係は大変です。
ついでに、「こんなときは❔」というパターン別の本音を知りたいな。
分かりました。では、解説していきます。
【パターン別】理学療法士が患者に思う本音
ここでは、患者さん本人に対してではなく「パターン別」に思っている本音をお伝えします。
- リハビリ時間に遅刻したとき
- リハビリ期間が延長したとき
- 病院外で会ったとき
- お土産をもらったとき
- 連絡先を渡されたとき
それぞれ、アンケート結果の内容も踏まえつつ解説していきます。
1.リハビリ時間に遅刻したとき
リハビリ時間に遅刻したとき、「リハビリ時間も詰まってるから、勘弁してほしい」と理学療法士は思っています。
リハビリ時間は20分1単位で計算されていて、時間を短くすることはできません。それに、リハビリのスケジュールは、カツカツで決められています。
そのため、遅れがでると後の患者さんに迷惑がかかってしまいます。
アンケートでは以下のような意見がありました。
「遅れるなら必ず連絡が欲しい。連絡なく遅れるなら、時間を短くしても文句を言わないでほしい」
日常生活でも同じですが、約束した時間は守るようにしましょう。リハビリ時間に遅刻するのは、「迷惑だな」と理学療法士は思っていますよ。
2.リハビリ期間が延長になったとき
リハビリはずっとできるわけでなく、期間が決まっています。しかし、例外としてリハビリ期間が延長する場合があります。
リハビリ期間が延長したときに理学療法士が、思う本音は以下の2パターンです。
- リハビリが延長になって良かったですね!
- まだリハビリしないといけないのか・・・。
患者さんが嫌われているかどうかで、理学療法士の本音は変わります。
嫌いな患者さんがリハビリ期間の延長になったら、正直なところ「最悪だ」と思っている理学療法士もいます。
例えば、アンケート結果には以下のような意見がありました。
リハビリ延長する患者に限って、期限が近づくにつれて「痛い痛い」と言ってくるから、嘘くさい。
期限内で痛みが取れなかったから、延長になって良かったと思うことある
必ずしも「リハビリの期間を延長する」=「めんどくさい」という認識は、ないようです。
しかし、嫌いな患者さんがリハビリの期間延長になったら「最悪だ」と思っている理学療法士はいます。
3.病院外で会ったとき
「病院外で会ったら迷惑かな?」と、思っている患者さんは多くいるようです。しかし、理学療法士は特に何も思っていません。
アンケート結果でも以下のような意見がありました。
声かけてもらったら普通に話します
町で患者さんを見かけたら私(理学療法士)から声をかけるときもあります
というような回答がありました。
たまたま病院外で会ったときは、あまり考えすぎないで良いかもしれません。デート中じゃないかなど状況を見たうえで、話しかけて良いと思いますよ。
4.お土産をもらったとき
お土産をもらったときの本音は、素直に嬉しいと感じています。
しかし、「患者さんからは何ももらわない」という病院の規則が強くみられる場合は、困ってしまうこともあるでしょう。
なぜなら、周りのスタッフの目も気にしないといけないし、上司にも報告しないといけないなど大変だからです。
基本的にはどの理学療法士も素直に嬉しいと感じているのが本音です。
5.連絡先を渡されたとき
連絡先を渡されたときの本音は、その患者さんのことをどう思っているかで異なります。
「連絡を取りたい」と思うような患者さんであれば、理学療法士も嬉しいです。
しかし、嫌いな患者さんや苦手な患者さんの場合は、「絶対に教えたくない」と思うのが本音。何かしら理由をつけて断ります。
なぜなら、連絡先をもらってしまったら連絡しないといけないですし、プライベートな時間にも関わりを持って時間を奪られるのが嫌だからです。
患者ではなく知人や友人関係として、関係を構築できるような患者さんなら特に嫌な顔もしないでしょう。
ただ、どの病院でも患者さんと個人的な関係を持つことは禁止されているはず。そのため、基本的には連絡先を渡されてもお断りする場合があります。
「患者の立場だけど連絡先渡していいかな?」と迷われている人は、「【理学療法士と付き合いたい】患者でも連絡先を聞き恋愛へ発展する方法を伝授」をご覧ください。
周りのスタッフにバレないような連絡先の渡し方や、最悪連絡先を渡せなかったときの対応方法まで解説しています。
ぜひ、参考にしてみてください!
理学療法士が患者に思う本音についてのまとめ
この記事では、理学療法士が患者に対して思う本音について解説しました。
記事のポイントを整理します。
- 理学療法士も本音と建前がある
- 嫌いな患者に関しては、すぐに関係を断ちたいと思っている
- リハビリを頑張る患者さんは好まれる
理学療法士も1人の人間です。建前では、関係が良好なようにみせていますが、本音では「めんどくさい」「ウザい」と思っている理学療法士もいます。
理学療法士と良い関係を構築するのは、特別なことではありません。当たり前のことを当たり前のようにやっておけば、良好な関係を作れて「理学療法士がどう思ってるかな」と気にしなくても良くなります。
あまり気にしすぎないようにしてリハビリをしていきましょう。